我が国は、エネルギーの 8割以上を輸入に依存しており、供給構造が脆弱であるうえ、地球環境保全の面から地球温暖化ガスの排出削減は緊急の課題です。
この課題解決の有力なテクノロジーとして期待されているのが、高い省エネ性と優れた環境特性を持つ燃料電池であり、その関連産業の市場規模は 100兆円(2020年)に達するとも言われています。燃料電池の燃料となるのが水素でありますが、 水素エネルギーの分野は裾野が広い産業分野であり、様々な 技術の研究開発が期待されています。 また、水素エネルギー社会実現のためには、安全面等、実証を通した社会的受容性の向上を図っていくことも必要となります。
このような中、九州大学が、水素利用技術の研究開発について、文部科学省の「 ※ 21世紀COEプログラム」に採択され、また「水素利用技術研究センター」を発足しました。一方、福岡県 内には、燃料電池自動車の生産拠点となりうる自動車産業や副生水素を保有する企業群が集積しています。
そこで、本県におけるこれらのポテンシャルをいかし、 環境にやさしい水素利用社会の実現を先導する地域の形成を図るため、九州大学を中心とする産学官連携のもと、「福岡水素エネルギー戦略会議」を創設することになりました。
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